AI(人工知能)と経営問題
 近年、世界的に急成長を遂げているグローバル企業の多くは、GoogleやAmazon,Apple,Microsoft,楽天,ヤフーなどITを戦略的に利用した経営を行っています。

 当研究室では、データサイエンスや人工知能(AI:機械学習、ディープラーニングや遺伝的アルゴリズム等)など、様々な経営問題に適用する研究を行っています。例えば生産管理、品質管理等、企業内の様々な管理業務をAI(人工知能)で自動化し、製造現場も産業ロボットで自動化することで、少子高齢化社会に対応出来ます。
 次の画像は自動ロボット倉庫の最適配置問題を扱った時の、シミュレーションの様子です。単なるコンピュータ上の描画では無く、研究成果のアルゴリズムを実際の制御システムに導入し、同じ入出荷データを適用しているので、実物と全く同じ動作をしています。この問題でもデータサイエンスやAIを活用して、過去の膨大な入出庫のビックデータに基づいて最適配置を求める事ができます。

 またロジスティクスやサプライチェーン・マネジメント(SCM)の分野では、遺伝的アルゴリズム(GA)による、グローバルな視点で物流センターやハブの最適配置問題を扱っています。次の図は、実際の地域の配送センターの最適配置問題をGAで解いた例で、左側が最初にランダムにグループ分けを行なった状態です。それをGAで世代交代を繰り返し各営業所と物流センターのトンキロ(荷物量×距離)が最小になる組み合わせを探索して得られた最適配置結果が、右側の図のように得られます。
initialPositions.jpg finalPositions.jpg
 次の例はコンクリートの画像を基にして、亀裂のある箇所をAIによる自動判断を行った例です。危険な場所の作業をロボットによる自動作業に置き換える事ができます。また熟練者でしか見抜けなかった症状に対して、AIが自動判定できるようになります。下の図はコンクリート画像の例でNormalは亀裂無しの正常、Abnormalは亀裂有を示しています。またカッコの中はAIが機械学習のCNNというモデルを利用して判断した結果で、数値はその可能性を割合で示しています。


 下の結果はAIが 画像のどの部分を参照して判断したかをGRAD-CAMという技術で可視化した結果です。亀裂の部分が明るい色を示しており、AIがそこを参照して亀裂を判断している事が示されています。

太陽光発電と日射量予測
 次は企業との共同研究で太陽光発電の発電量の予測にAIを活用する研究です。気温変動はもちろん、地上からみた雲の画像や、照度計などの情報を基にして、高精度にAIで照度を予測して、太陽光による発電量を高精度に予測して経営に役立てます。
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下記は地上から天体撮影用カメラを使って一定間隔で自動撮影し、太陽は除外して雲部分(画像では緑色に着色)のみをプログラムで自動抽出した結果です。

参考文献
・天空カメラ画像からの色識別による雲抽出と日射量の変動に関する研究,大竹・豊谷他,情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report Vol.2021-IS-158 No.3,2021年12月
・天空カメラ画像からの AI による雲の移動検出,佐光・豊谷他,日本大学生産工学部第53回学術講演会5-34,2021年12月
・経営のためのAIとプログラミング言語,日本情報ディレクトリ学会第23回全国大会,研究報告予稿集,p.11-14,令和元年 8月
・AIを活用したHRテクノロジーと人材育成,豊谷他,情報処理学会第81回全国大会,講演論文集,6J-05,平成31年3月
・AIによる店舗の自動グループ分け問題,日本情報ディレクトリ学会第22回全国大会,研究報告予稿集,p.19-20,平成30年 8月
・ソフトウェア開発のAIによる品質管理,豊谷他,情報処理学会第80回全国大会,講演論文集,2B-02,平成30年 3月
・社内管理業務におけるAIの適用,豊谷他, 日本情報ディレクトリ学会第21回全国大会,研究報告予稿集,p.73-74,平成29年 9月
・AIを導入したソフトウェア開発の品質管理, 豊谷他, 情報処理学会第79回全国大会,講演論文集,6A-01,平成29年 3月
・A Study on Consolidated Optimal Stock Locations for lmport and Export Freight Flows in Thailand, Sarinya Sala-ngam, Yataka Karasawa, Jun Toyotani et al., International Journal of Logistics and SCM systems, Vol.9, p.71-81,2016年9月
・タイにおける郵便システムの最適化問題,サリンヤア,豊谷他, 日本ロジスティクスシステム学会第18回全国大会予稿集, p.51-54,平成26年7月
・SCM戦略論の基本的研究と戦略フレームワークの提案,陳,唐澤,若林,井上,生島,豊谷,日本ロジスティックスシステム学会誌, 14/ 1, p.59-99, 平成25年12月
・3PLの歴史的発展と展望,唐澤,相浦,若林,豊谷,日本ロジスティックスシステム学会誌,11/ 1, p.65-90, 平成23年8月
・Optimum Position in Office of Delivering Using Guide API,Toyotani et.al.,JOURNAL OF THE JAPAN SOCIETY OF LOGISTICS SYSTEMS,11/ 1, p.91, 2011年8月
・集配達利用データとGISおよびAPIを利用した宅配営業所の再配置問題,豊谷他,日本ロジスティックスシステム学会誌,Vol.10, no.1, pp.3〜10,平成22年
・WebサービスAPIによる情報ディレクトリとマッシュアップ技術,豊谷他,日本情報ディレクトリ学会誌, Vol.7, pp.13〜pp.18,平成22年  他
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